こんにちは、船原です。
超私的な話なのですが、昔、超私的な企業のある意味従業員をクビにしました。
クビにしたというか、
双方納得の上、契約を終了しました。
半年くらい勤めていただいたのですが、
当初思っていたよりも仕事が継続的に発注できなかったため、
経費を考えると割に合わないということになりまして、
契約を終了に。
あ、シンガポールでの話です。
・・・で、
ここからが本題ですが、
従業員さんを雇う際、
「この人をいつかクビにしよう」
と思って契約することはないはずです。
結婚する時に
「いつか離婚するかもだけど、結婚しよう!」
って言わないですよね。
天が二人を分かつまでのはず。
僕はいつもそうですが、
「いつまででも働いてほしいし、働いてもらえるようないい企業を作りたい」
と思って雇用します。
しかしながら、
いつまでも働いてもらうことができる確率って、
極めて低いです。
会社が倒産してしまうこともあるし、
仕事がなくなってしまうこともある。
雇用主が労働力を必要としなくなる場合もあるし、
従業員側が勤務の継続を望まないこともある。
ここは割り切るしかないのですが、
かならず終わりはやってきます。
大きく考えると、
人生も結婚も血縁も、
かならず終わりはやってきますよね。
それよりも結びつきが弱い雇用関係ならなおさら、
かならず終わりはやってくるわけです。
そして、
もちろん、雇用関係スタートの際には、
あまりそういうことは考えないわけです。
終わりを考えるのは
(雇用関係を終了させたいな)
と、どちらかが考えるときですね。
この時、
いわゆる「サンクコスト(埋没費用)」を考えてしまって、
ずるずると関係性を続けてしまう人も多いです。
※埋没費用(まいぼつひよう)とは、
事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止によっても戻って来ない投下資金または投下した労力をいう。 サンク・コスト (sunk cost) ともいう。 簡単に言うと、サンクコスト(埋没費用)とは、取り戻すことができないコスト(時間、お金、労力)のことを指します。
例えば、
「ここまで多大な教育費がかかっているから、
能力的には今のところ微妙だけど、もうちょっと雇用してみよう」
とか
「もうこの会社で働くのは嫌だけど、
ここまで頑張って働いてきたし、もうちょっと続けてみよう」
とか、そういう感じ。
しかしながら、
このサンクコストは、もう将来的に取り戻すことは出来ないどころか、
将来に渡って損失を生み出し続けてしまいます。
雇用したくない人を雇うことによって
雇用主は損失を出しますし、
雇用される側もいろんな機会を逸します。
働きたくない会社に無理に勤めることで
雇用主はモチベーションが下がった人を雇い続けることになりますし、
働きたくない会社で働き続けることは人生を損してます。
なので、
もちろん、僕は経営者なので、
経営者よりの考え方が大きいことは認めますが、
サンクコストは気にせず、
雇用関係を解消しやすくしたほうが、
両者のためになるかなーと思います。
ちなみに、
シンガポールは日本ほど規制が強くないので、
契約をきちんと行えば、
雇用関係の解消はけっこう簡単です。
日本は・・・
結構難しいんですよねー。
なので、
働きたくもない会社で一生働いてたり、
チャンスが与えられない人が窓際に追いやられたりします。
さて、
この記事を読んでいる方は、
今から従業員を雇用しようと思っている人も多いハズ。
そういう人にアドバイスとしては、
もし雇用関係を終了させたいと考えた時に、
サンクコストを気にせずに終了させられるか?
ということをきちんと考えて、
雇用しましょうということです。
今は、ものすごく大きな企業を運営している経営者が
8年くらい前に僕に相談してきたこと。
その人が、一番始めに雇った従業員が、
自分の友人だったのですが、
しかしながら、能力的になかなか難しく、
本人もそれを自覚している。
雇用関係を続けたほうが良いのでしょうか?
という相談でしたね。
この場合、
本当に、両者とも、得していないわけです。
でも、友人関係があるから、
両者とも、なかなか、雇用関係を解消しづらいです。
従業員、経営者と、友だちになるなと言うわけではありません。
友人を雇うなというわけではありません。
単純に、
そういう関係と雇用関係は別物だから、
割り切って雇用関係に関しては解消できるのか?
サンクコストを考えずに行動できるのか?
そこをよく考えて、
雇用したり、勤務したりしましょうねーということですね。
はい、僕は、上記も言ってますが、
経営者よりの考えですよ。
しかし、やはり昔、サラリーマンをしていた頃、
働きたくない会社で働いていたことは相当ストレスフルであり、
あのような時間を一生続けることはとうてい無理だったなーと思います。
もっと、流動的に、雇用関係を結べるようになればいいのになーって思ってます。
もちろん、
雇用関係を解消するのって、
めちゃめちゃ辛いです。
辞める側も辛いというのは1億も承知なのですが、
雇い続けられないこちらも辛い。
当社は結構、従業員さんの勤務継続率は高いのですが、
それでも年間、何人かは雇用関係が終了します。
やっぱ、辛いです・・・
次の仕事も頑張ってねーと思いますが、
自分が、至らなかったんだなーという気持ちもかなり出てきますよね。
まぁ、これは、会社運営している以上、仕方のないことかなと。
Twitterでフォローしよう
Follow 藤谷 銀@中国輸入OEM ネット物販ラボ